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  受付

礼儀正しい人はここからどうぞ。
当博物館の収集・研究・展示に関する方針が示してあります。

このサイトの基本方針

1.サイトの目標
 本サイトは、テレビゲーム等々に登場する武器・モンスター名の元ネタ調べを出発点として、その後、管理人に生じた神話・伝説・民話に対する興味、日本刀・武器に対する興味、「名前」に対する興味などが入り交ざって生まれました。その最大の目標は、自らの知的?好奇心を満たすことにあります。「サイト閲覧者に正確な情報を提供すること」は、二次的な目標に過ぎません(もちろん努力はしますが)。

2.サイトの更新
 したい時、できる時にします(あんまり頻繁には行なわないと思ってください)。

3.リンク
 本サイトへのリンクに制限はありません。貼るのも剥がすのもご自由に。
バナーは一応用意しましたが…申し訳程度なので、勝手に作っていただいても構いません。
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4.動作確認など
 動作確認は基本的に、Windows XP、Internet Explorer 6.0 文字のサイズ小 及び Mozilla Firefox 3.0 フォントサイズ13、画面サイズ1024×768で行っています。また、2006年2月より、通常では表示できないごく一部の文字について、GIF画像での表示を試みています。画像は上記フォントサイズを基準に作成しているので、ブラウザやその表示設定によってはレイアウトが乱れるかもしれません。何かお気づきの点があれば、掲示板にどうぞ。

5.著作権・免責
 本サイトの記述は、著作権法に示された範囲内であれば、自由に引用出来ます(当たり前ですが)。なお、本サイトは多数の参考文献を引用していますが、これらの引用部分を引用したい場合には、出来る限り元の文献に直接あたって下さい。当然ですが、引用部分の著作権は各文献の著者にあります。また、内容の真偽に関して、管理人は金銭的な責任を負いません。あらかじめご了承ください。



展示品の収集基準

1.名前のある武器
 まず第一に、このサイトが集めようとしているのは、世界各地の神話・伝説・民話・古典文学等々に登場する「名のある武器」です。そこには、アーサー王伝説の「エクスカリバー」や北欧神話の「グングニル」など、テレビゲームやファンタジー小説でお馴染みのものも多く含まれることになるでしょう。注意していただきたいのは、ここで言うところの「名のある武器」とは、文字通り「固有の名前をもった武器」という意味だということです。たとえ、神話や伝説中で重要な役割を果たす武器だったとしても、名前のついていないものは原則的に扱わないつもりです。

2.言説であること
 また、たとえ名前がついていても、実在するものは扱いません。「それ」といわれるものが実在していることは問題ありませんが、上記のような"物語"に登場しないものは守備範囲外です。たとえば、現存する日本刀には固有の名前のついたものが多くありますが、これらを直接扱うつもりはありません。それらが、軍記物などに登場した場合にのみ扱います(注意していただきたいのは、同じ名前を持つからといって、軍記物に登場したそれと、現存する刀が「同じ刀」とは言い切れないことです)。つまり、このサイトが対象とし、収集する「幻想の武器」とは、言葉の世界に存在する武器のことです。

3.図版は扱わない
 したがって、原則的に図版を扱うつもりはありません。ある「幻想の武器」を語る上で、必要不可欠な図像史料といったものに、私は出会ったことがありません。我々の期待に反して(?)、形状についての細かい描写を備えた武器の伝承というのは、ほとんどないように思います。それはおそらく、「剣」と言ってしまえば、読者は概ねその姿かたちを想像できるからです。例えば、源氏に伝わる名刀「鬚切」が、ごく一般的な日本刀と、形状に関してそれほど違ったものだったとは思えません。「鬚切」と他の武器とを区別しているのは、もっと別な何かなのだと思います※1
 また、出典となる伝承や文学作品そのものが限定していない武器の形状について、恣意的に図版を提示することにより、閲覧者のイメージを固定したくありません。その上、正直言って、図版を扱う場合の著作権上の問題についてあれこれ考えるのは大変面倒です。

4.史実か否かは問わない
 その武器が歴史上実在したか否かは問いません。例えば、日本の軍記物や説話は、一部に史実を含んでいる場合があります。そのため、そこに登場する武器にも、過去には実在した可能性のあるものが含まれますが、そのような武器も収集の対象になります。史実か否かの判断は一朝一夕に出来るものではなく、私の手には負えないからです。また、怪物を退治したとか、鉄さえバターのように切り裂く、といった非現実的な逸話がついていた方が個人的には嬉しいのですが、それはコレクションの絶対条件ではありません。まったくファンタジックな要素がなくても、特定の言説・物語の中で、その武器に名前がついていれば、コレクションの対象になります。

5.近代の創作は扱わない
 作者の明らかな近代以降の創作物からは収集しません。例えば、漫画やゲームはもちろんのこと、トールキンの『指輪物語』やルイスの『ナルニア国物語』も扱いません。つまり、特定可能な一個人が創作し、その個人の著作物の中にしか登場しないような武器は、収集対象になりません。一方、近代以前の伝承を元にした民話・芸能・再話の類で、既に出自が不明確になっているものは、発生が近代以降に下るものであっても扱う場合があります。
 なお、ここで言う「近代」とは、日本で言えば、明治維新以後、世界では一応、産業革命以後、くらいを目安に考えていただければ良いかと思います。ただし、現状では、馬琴の『南総里見八犬伝』など、江戸時代の創作物を扱うつもりはありません。やる気になったらやるかもしれませんが。

6.近代兵器は扱わない
 前項により、必然的に近代兵器は収集対象から除外されます。ただし、火縄銃レベルの火器は扱うことがあるかもしれません。また、『封神演義』などを読んでいると何処までが「武器」なのか、という問題が浮上しますが、剣や槍など一般的な武器の形状をしたものに加え、殺傷能力のある器物を「武器」と見なすことにします。

7.先行する"武器集成"は対象外
 先行する"武器集成"(いわば他人の行ったコレクション)は二次資料として扱い、原則としてそこからは収集しません。つまり、新紀元社から出版されている『聖剣伝説』など、武器の伝承を集めた類の文献のみに頼った記述は行わないということです。既存の武器集成に頼るのは、数を集める上では安楽な道なのですが、既に「武器を収集する」という視点で書かれた文献から、「武器を収集する」目的で記述を引用するのは、孫引きこの上ない感じがして気持ちが悪いからです。それに、裏を取ろうとすると意外に取れないものがあったりしますし…※2
 ただし、近世以前に遡る武器集成の場合には、収集の対象に含めることがあります。例えば、中世の刀剣伝書や、『類聚名物考』などの類書も、先行する武器集成として扱いますが、その文献自体が原典でそれ以上遡れないことがほぼ確実であったり、典拠となった文献が散逸して現存しない場合には、収集の対象にします。

8.邦語文献のみ扱う
 基本的に外国語文献からは収集しません。このサイトは「世界」を対象にしてはいますが、日本語になっている(=邦訳名やカナ表記が既に存在する)武器しか扱わないつもりです。今のところ私の興味は「日本の幻想世界」、つまり、日本に現在出回っている「幻想の武器に関する言説」にあるからです。私にはアルファベットをカナに置き換える能力も、洋書を一冊読み通すような外国語の能力もありません。邦語文献の記述の裏をとるために外国語文献の一部を参照する、といったことは必要ならばやるつもりですが、それはあくまで補助的なものです※3

9.集めたいものを集める
 最後に。色々言いましたが、結局は集めたいものを集めるだけです。ここが「博物館」を称している理由は、そこにあります。「事典」を名乗れば、どうしても網羅的にしなければ、とか、主要なもの・需要の高いものから増補していかなければ、といった(心理的な?)制約が生じます。公立ならばいざ知らず、私立の博物館は、集めたいものを集めたいものから、好きなように集めれば良いのです。また、「固有の名前を持つもの」と一口に言っても、実際にはどこからが「固有の名前」なのか、曖昧なものが少なくありません。その辺りの問題を含め、最終的には私個人の裁量と興味によって集めていますし、専門家でも何でもない私はそのように集めるしかないのです。

※1 : 「もっと別な何か」などと勿体をつけているが、その最も単純にして最大のものは「名前」だろう。「鬚切」という「名前」によって、鬚切は他の日本刀一般から切り離され、区別される。佐々木健一氏はその著書(『タイトルの魔力』中公新書、2001)で、ソシュールの「言語とは差異の体系である」という思想に言及し(p.32)、「コレクションの真の対象は差異である」と述べている(p.75)。この指摘は、いわば「武器の名前」をコレクションする私にとって大変興味深い。

※2 : これは、その文献の著者が「武器を収集する」という目的のために、知らず知らずのうちに新たな武器を創作してしまうことがある、ということを示しているのかもしれない。自戒すべし。

※3 : サイト開始時には、補助的にすら外国語文献を使用するつもりはなかった。しかし、ケルト関係など必要に迫られて一部に外国語文献を利用するようになってしまったため、追認的に基準を改変したのである。その際、当初3項目だった収集基準を9項目に分割・増補し、より詳細に記述するように努めた。当初は、あまり長々と書いても誰も読まないだろう、と思っていたのだが、読まない人は短くても読まないし、読む人には少しでも明確な基準を示した方が親切だろう、と思い直したからである。



Copyright (C) 2004-2008 Akagane_no_Kagerou
2004/08/30:初版
2005/01/27:バナー試作
2005/03/07:〈この博物館で扱うのは?〉加筆修正
2006/05/05:〈この博物館で扱うのは?〉を〈展示品の収集基準〉に改題、大幅に増補・改訂
2007/08/13:加筆修正
2008/05/01:加筆修正
2008/08/15:加筆修正
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