ケルト系神話・伝説の武器には謎が多いです。アイルランドの神話・伝説は邦語の資料が少なく、原典も翻訳されていない、というよりきちんとまとめられた原典がそもそもないらしいので情報が錯綜しています。カナ表記も文献によってバラバラです。ここでは、概ねマイヤーの『ケルト事典』とマルカルの『ケルト文化事典』にならっていますが、単語によっては武器ごとの主要参考文献を踏襲している場合もあります。個々の詳細ページでご確認下さい。なお、アーサー王物語群については、まだまだ読むべき本を読んでいません。気長に待っていただければ幸いです。
| 分類 | 名称 | 主な出典 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 神剣 | クラウ・ソラス | ◇?? | トゥアタ・デー・ダナンの王ヌアドゥ・アルガドラーウの持つ魔剣。フィンディアスの町からもたらされたエリン四至宝の一つとも言われる。 |
| 神槍 | ブリューナク | ◇?? | トゥアタ・デー・ダナンのキアンを父に、フォウォレのエトネを母に持つルグの所持する魔槍。ゴリアスの町からもたらされたエリン四至宝の一つとも言われる。 |
| 神剣 | フラガラッハ | ◇『トゥレンの息子たちの最期』 | ルグの所持する魔剣。ルグの養父、魔術師マナナーン・マク・リルからの贈り物。しばしば"Answerer"と英訳される。 |
| 魔剣 | オルナ | ◇『マグ・トゥレドの戦い』? | フォウォレの王テトラの剣。マグ・トゥレドの戦いにおいて、トゥアタ・デー・ダナンの戦士オグマが手に入れる。 |
| 魔槍 | "屠殺者" | ◇『トゥレンの息子たちの最期』 | ペルシア王ペザールの所持する毒槍。槍先が灼熱しているため、平時は大釜につけて保管されている。ルグがトゥレンの息子たちに要求したものの一つ。 |
| 分類 | 名称 | 主な出典 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 魔槍 | ガイ・ボルガ | ◇『クアルンゲの牛捕り』 ◇『アイフェの一人息子の最期』 | アルスターの英雄クー・フリンが女戦士スカータハから手に入れた魔の槍。クー・フリンはこの槍で、親友フェル・ディアドや自らの息子を手にかけた。 |
| 魔剣 | カラドボルグ | ◇『クアルンゲの牛捕り』 | アルスター王コンホヴァル・マク・ネサを見限り、コナハトに亡命したアルスターの勇士フェルグス・マク・ロイヒの剣。 |
| 名槍 | "急進" | ◇『ウシュリウの息子たちの流浪』 | ウシュリウの息子たちとの戦いにおいて、アルスター王コンホヴァル・マク・ネサが息子フィアクラに貸し与えた王自身の武具の一つ。 |
| 名槍 | "殺し屋" | ◇『ウシュリウの息子たちの流浪』 | ウシュリウの息子たちとの戦いにおいて、アルスター王コンホヴァルが息子フィアクラに貸し与えた王自身の武具の一つ。 |
| 名剣 | ゴーム・グラス | ◇『ウシュリウの息子たちの流浪』 | ウシュリウの息子たちとの戦いにおいて、アルスター王コンホヴァルが息子フィアクラに貸し与えた王自身の武具の一つ。その名は「青緑」を意味する。 |
| 魔槍 | ルーン | ?? | アルスターの戦士ケルトハル・マク・ウテヒルの槍。血に餓えており、毒液の大釜につけておかないと柄が燃え上がってしまう。 |
| 分類 | 名称 | 主な出典 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 名剣 | マック・ア・ルイン | ◇「フィン、巨人国へ行く」 | コルマク・マク・アルト王の時代、精鋭の戦士集団フィアナの頭領であったフィン・マク・クウィルの愛剣。その名は「槍の息子」を意味する(らしい)。 |
| 魔槍 | ガ・ジャルグ | ◇『ディアルミドとグラーネの追跡』 | フィアナの戦士ディアルミド・ウア・ドゥヴネの所持する投げ槍。ダグダの息子オイングスからの贈り物。 |
| 名槍 | ガ・ボー | ◇『ディアルミドとグラーネの追跡』 | フィアナの戦士ディアルミド・ウア・ドゥヴネの所持する投げ槍。魔術師マナナーン・マク・リルからの贈り物。 |
| 魔剣 | モラルタ | ◇『ディアルミドとグラーネの追跡』 | フィアナの戦士ディアルミド・ウア・ドゥヴネの所持する剣。マナナーン、もしくはオイングスから貰った長剣。 |
| 名剣 | ベガルタ | ◇『ディアルミドとグラーネの追跡』 | フィアナの戦士ディアルミド・ウア・ドゥヴネの所持する剣。ベン・グルバンの野猪との闘いで、刃が粉々になってしまう。 |
| 分類 | 名称 | 主な出典 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 聖剣 魔剣 | カレトヴルッフ | ◇『キルッフとオルウェン』 | ブリトン人の長アルスル(アーサー)の剣。ただし、イウェルゾンびとディウルナッハの大釜を奪う際には、イウェルゾンびとスェンスェアウクが用いている。 |
| カリブルヌス | ◇『ブリタニア列王史』 | ブリタニアの王アルトゥールス(アーサー)の持つ剣。その名は「鋼鉄」を意味する「カリュブス(chalybs)」から派生したもの(らしい)。 | |
| カリボルヌ | ◇『ブリュ物語』 | 円卓の騎士を統べるブリトンの王アルテュール(アーサー)の持つ剣。アヴァロンの島で鍛えられたもの。「カリボール」とも。 | |
| カリベオルネ | ◇『ブルート』 | 円卓の騎士を統べるブリトンの王アーサーの持つ剣。アヴァロンで魔法の技によって作られたもの。 | |
| エスカリボール | ◇『ペルスヴァルまたは聖杯の物語』 | アーサー王の甥ゴーヴァン(ガウェイン)卿が、エスカヴァロンの乙女のもとで戦った時、その腰に帯びていた剣。「鉄も木同然に切ってしまう業物」。 | |
| ◇流布本『アルチュールの死』 | 円卓の騎士を統べるアルチュール(アーサー)王の愛剣。最期の戦いの後、王の命により、ジルフレの手で湖に投げ入れられる。 | ||
| ◇流布本『メルラン』 | 若きアーサーが教会前の石から引き抜き、彼が正当な王位継承者であることを示した剣。のちに甥であるガウェインに与えられた。 | ||
| コルブランド | ◇頭韻詩『アーサーの死』 | 円卓の騎士を統べるブリテンの王アーサーの持つ名剣。初め「コルブランド」と呼ばれるが、終わり近くには「キャリバーン」と呼ばれている。 | |
| キャリバーン | |||
| エクスカリバー | ◇八行連詩『アーサーの死』 | 円卓の騎士を統べるブリテンの王アーサーの持つ名剣。最後の戦いの後、アーサーの命により、ベディヴィア卿の手で海に投げ入れられる。 | |
| ◇マロリー『アーサーの死』 | 正当な王位継承者しか引き抜けない石に刺さった剣と、湖の姫からアーサーに与えられ、後に湖に返される剣の何れもがこの名で呼ばれる。 | ||
| 名槍 | ロンゴミニアト | ◇『キルッフとオルウェン』 | ブリトン人の長アルスル(アーサー)の所持する槍。"rhon"は「槍」、"gomyniad"は「打ち手」を意味する。 |
| ロン | ◇『ブリタニア列王史』 ◇『ブリュ物語』etc. | ブリトンの王アルテュール(アーサー)の持つ槍。「その鉄、先端が鋭くとがり、長く幅広く、戦場に恐るべき力発揮せり」と詠われる。 | |
| 名剣 | カルンウェンハン | ◇『キルッフとオルウェン』 | ブリトン人の長アルスル(アーサー)の所持する短剣。その名は「小さな白い柄手」を意味する。 |
| 名剣 | ガラス | ◇頭韻詩『アーサーの死』 | 円卓の騎士の一人で、アーサー王の甥であるガウェイン卿の愛剣。「ガラス」は、ウェールズ語で「強い」や「固い」の意(らしい)。ガウェインはアーサー王を裏切ったモードレッド軍との戦いで命を落とす。 |
| ガラチン | ◇マロリー『アーサーの死』 | ||
| 宝剣 | クラレント | ◇頭韻詩『アーサーの死』 | 聖油王の戴冠式のため、ウォリングフォードの武器庫に保管されていたアーサー王の重宝。モードレッドが奪い、アーサーとの一騎討ちに用いた。 |
| 名剣 | フロレント | ◇頭韻詩『アーサーの死』 | アーサー王と敵対したローマ皇帝ルーシアス・アイベリアスの持っていた名剣。ルーシアスはこの剣で、騎士ライオネル卿を打ち据えた。 |
| 分類 | 名称 | 主な出典 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 魔剣 | マカブイン | ◇民話「キタランド」 | ドロントハイムの悪の刀鍛治、ローン・マックリブインによって作られた、オーラフ・ゴダーソン王の所持する名刀。刃が触れただけで、どんなに堅いものでも切ることができた。 |
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